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NYフィル、新エグゼクティブ・ディレクターを発表

Today’s Article

After Long Search, Philharmonic Names Top Executive
By DANIEL J. WAKIN
Published: January 4, 2012 (Printed: January 5, 2012)

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マシュー・ヴァンビザン氏

ニューヨーク・フィルハーモニックが水曜(1/4)、ザリン・メータの後任にあたる次期エグゼクティブ・ディレクターとして、マシュー・ヴァンビザン(42)を任命した。ヴァンビザンは春から任務に就き、メータとの引き継ぎに入る。

ザリン・メータは12年間NYフィルのエグゼクティブ・ディレクター(後にプレジデント)を務め、今シーズンいっぱいで引退予定。後任者探しは16ヶ月に及んだ。

ヴァンビザンは1992年から8年間、ルイジアナ・フィルで第2ホルン奏者を務めていた元音楽家。オーケストラのエグゼクティブには音楽的バックグラウンドを持っている人が多いとはいえ、この経歴は珍しい。折しもルイジアナ・フィルが自治団体となり、2年間マネジメント・コミッティに参加したことがきっかけで、マネジメントの重要性に開眼。奏者としての活動を辞め、マネジメントの道を志した。

2001-2年、League of American Orchestrasでの1年間のトレーニング・プログラムを経て、ヒューストン・シンフォニーへ。ジェネラル・マネージャーを経て、オケが暗黒の状況にあった(=24日間に及ぶストライキの直後で、規模縮小、給料カット、ヨーロッパツアー中止など、どん底の状態にあった)2005年よりエグゼクティブ・ディレクターに就任。任期の5年間の間に、オケを健全な状態に立て直し、4年連続黒字を達成、カーネギーホール公演も実現させた。また、この期間に音楽監督の契約更新も経験している。

その後、2010年2月からはオーストラリアのメルボルン・シンフォニー・オーケストラのエグゼクティブに。ここでは、ホールのリノベーションに伴い、2年間本拠地のない状態を経験。また、首席指揮者探しも経験している。

ヴァンビザンのマネジメント経験は比較的短く、またNYフィルのような規模の大きい(年間予算は6,900万ドル。これはメルボルン・シンフォニーの2倍以上である)オーケストラをマネージした経験もないが、ヴァンビザンのこれらの経験が、NYフィルの抱える諸問題(※)を解決するのに役立つのではないかという期待により白羽の矢が立った。

※ NYフィルの抱える諸問題とは、前回(昨年11/21)の記事にもありましたが、
・継続的な巨額の赤字
・労働条件の問題
・年金負担の問題
・夏の本拠地の欠如
・カーネギーホールに訪れる他オケとの競合
・本拠地エイヴリー・フィッシャー・ホールのリノベーション問題
・アラン・ギルバート音楽監督の契約を更新するか否か
とのことです。


◇関連記事◇
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05 01-2012 Wakin Classical Business NYフィル

ブロードウェイ新作ミュージカル、動員に苦戦

Today’s Article

Arts, Briefly
New Musicals Struggle at Broadway Box Office
By PATRICK HEALY
December 19, 2011 (Printed: December 21, 2011)

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「リシストラータ・ジョーンズ」

ブロードウェイの新作ミュージカルが動員に苦戦している。先週のボックスオフィスのデータによると、ホリデーシーズンの観客は、「ライオンキング」等のロングラン・ヒット作品やヒュー・ジャックマンのワンマン・コンサートに軍配を上げていることがわかった。

水曜(12/14)にオープンした「リシストラータ・ジョーンズ」の売上は、先週8公演での売上が123,750ドル。これは可能最大売上のわずか約15%に当たり、近年の新作ミュージカルのなかでもっとも低い成績の1つとなった。(ミュージカルは多くの場合、ランニングコストを賄うためだけでも可能最大売上の55%程度を必要とする。)

12/1にオープンした「ボニー&クライド」の売上は333,379ドルで、これは可能最大売上の約36%。このミュージカルは12/30での打ち切りを発表している。

「ゴッドスペル」のリバイバルの売上もふるわず、288,218ドル(可能最大売上の39%)。

しかし、12/11にオープンした「晴れた日に永遠が見える」のリバイバルは、1週目の売上として744,076ドルと好成績を示した。

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21 12-2011 Healy Musical Business

NYシティオペラ、連邦調停人を交えての労使交渉へ

Today’s Article

Arts, Briefly
Mediator Sits Down With City Opera and Union Leaders
By DANIEL J. WAKIN
December 19, 2011 (Printed: December 20, 2011)

ニューヨーク・シティ・オペラのマネジメントと、2つのユニオンのリーダーが、労働争議の解決に向けて、月曜(12/19)朝、連邦調停仲裁庁の調停人とミーティングを行った。

コーラス、ステージ・マネジャー、アシスタント・ディレクターを代表するユニオン、American Guild of Musical Artistsが文書で発表したところによると、彼らはリハーサルが始まる数日前に当たる1月3日に交渉を再開することに合意したとのこと。オーケストラを代表するユニオンは、コメントを差し控えた(これは調停人による情報統制要請によるものとのこと)。

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20 12-2011 Wakin Opera Business シティオペラ

ミュージカル「ボニー&クライド」、年内で打ち切り

Today’s Article

Arts, Briefly
‘Bonnie & Clyde’ Will Close on Dec. 30
紙面見出し:Another Unhappy Ending For Bonnie and Clyde
(ボニーとクライドに、もう一つ不幸な結末)
By SCOTT HELLER
December 16, 2011 (Printed: December 17, 2011)

ジェレミー・ジョーダンとローラ・オスネス主演でジェラルド・シェーンフェルド劇場で上演中のミュージカル「ボニー&クライド」が12/30で公演終了することが金曜(12/16)発表された。地方での2つのトライアウト公演を経てブロードウェイでオープンしたこのミュージカル、わずか69公演での打ち切りとなる。

このミュージカルを手がけた作曲家フランク・ワイルドホーンは近年不振が続いており、近作「ワンダーランド」や「ドラキュラ」はいずれも短期間で打ち切りとなっていたが、プロデューサーは、今作に関しては音楽の良さと注目の若手スターのキャスティングにより動員を見込めると論じていた。

なお、ジェレミー・ジョーダンがこの秋ニュージャージーのペーパーミル・プレイハウスで主演を務めたミュージカル「ニュージーズ」は、その後ブロードウェイ進出が決まり、来春オープンの予定となっているが、スケジュールが空いたジョーダンがこの作品に再度出演することになるかどうかは発表されていない。

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17 12-2011 その他 Musical

「フラッシュ・ダンス」ミュージカル、ブロードウェイへ

Today’s Article

Arts, Briefly
Producers Promise Revamped ‘Flashdance’ Musical Is Ready for Broadway
By PATRICK HEALY
December 15, 2011 (Printed: December 16, 2011)

ジェニファー・ビールズ主演で、だぶだぶのスウェットシャツとレッグウォーマーのファッションで有名な1983年の映画「フラッシュダンス」が、来年秋にブロードウェイに進出する。

「フラッシュダンス」のミュージカル版は、2010年にロンドンで上演され、酷評された。今回はこの台本とスコアに大幅な修正を加えての上演となる。(音楽は「フラッシュダンス:ホワット・ア・フィーリング」「マニアック」など映画からの曲に、オリジナル曲を加えた構成。)

「メンフィス」や「ジャージーボーイズ」の振付を手がけたSergio Trujilloが演出・振付を担当する。

プロデューサーは、ブロードウェイで20年以上の経験を持つThomas Viertelらのグループ(最新作は、2010年の「リトル・ナイト・ミュージック」リバイバルや、2008年の「ジプシー」リバイバル)。来年秋には、このグループによるプロデュースでもう1本、映画のミュージカル化作品《Leap of Faith(映画邦題:奇跡を呼ぶ男)》も上演予定となっている。
   
16 12-2011 Healy Musical adaptation

ミュージカル「リシストラータ・ジョーンズ」、ブロードウェイでオープン

Today’s Article

THEATER REVIEW | 'LYSISTRATA JONES'
Yes, Even Sexting Is Off Limits
By BEN BRANTLEY
Published: December 14, 2011 (Printed: December 15, 2011)

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この夏、オフ・ブロードウェイで限定上演されたミュージカル「リシストラータ・ジョーンズ」が水曜(12/14)、ブロードウェイのウォルター・カー劇場でオープンした。

夏に恋した女の子に冬に会うと幻滅する、というパターンがあるが、金髪のあの子はこの12月に見てもホットだった。

アリストファネスの「女の平和(リュシストラテ)」をごくごくゆるくモチーフにしているこのミュージカルは、連敗続きの大学バスケットボール・チームと、彼らを(セックスストライキをすることで)奮い立たせ勝たせようとする女子たちの話である。

「レント」や「春のめざめ」や「アメリカン・イディオット」など、苦悩をテーマにした話ばかりのこの時代には信じがたいかもしれないが、かつてブロードウェイでは、若いことが楽しいこととして描かれていた時代があった。「グッド・ニュース」(1927)や「ベイブズ・イン・アームズ(邦題:青春一座)」(1937)は、このような旧き良き時代に、若者たちが旬なジョークと元気なダンスで繰り広げたショーであった。「リシストラータ・ジョーンズ」はこのような近年見られなくなったジャンルへの先祖返りである。

タイトル・キャラクターを演じたPatti Murinは、夏公演では普通に良かった程度だったが、今回、本物のスターの輝きを得ている。彼女のリシストラータは、「クルーレス」のアリシア・シルヴァーストーン、「リーガリー・ブロンド(邦題:キューティ・ブロンド)」のリーズ・ウィザースプーンと同じ、賢く可愛いブロンド女子の系譜である。最初はとても表層的に見えるのだが、だんだんと魅力的な実体が見えてきて惹きつけられるのだ。そして、このミュージカル自体にも同じ事が言えるだろう。

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15 12-2011 Brantley Musical adaptation

アマート・オペラの創設者、アンソニー・アマート氏死去

Today’s Article

アート面ではなくObituaries(訃報)面の掲載です。

Anthony Amato, Founder of Amato Opera, Is Dead at 91
By MARGALIT FOX
Published: December 14, 2011 (Printed: November 15, 2011)

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アンソニー・アマート氏(1989年撮影)

ニューヨークのローワー・イースト・サイドで61年間続いた室内オペラカンパニー、アマート・オペラの創設者であり芸術監督を務めたアンソニー・アマート氏が火曜、ブロンクスの自宅で亡くなった。91才だった。

1948年に、アマート氏とサリー夫人によって創設されたアマート・オペラは、長らく、セミプロ・オペラカンパニーの星であり、オペラ界のオフ・ブロードウェイ的な存在であった。アマート氏はこのカンパニーの芸術監督であったとともに、舞台監督であり、音楽監督であり、プロンプターであり、ヴォーカルコーチであり、ディクションコーチであり、ケータリングもこなし、箒も持ち、テナー歌手の代役も務めた(アマート氏はデフォルトですべての男性役のアンダースタディであった)。

アマート・オペラの主要な歌手であり、今年iUniverseから出版されたアマート氏の自伝《The Smallest Grand Opera in the World》のエディターの1人でもあったRochelle Mancini氏によると、死因は癌だったという。

夫人が2000年に82才で亡くなり、アマート氏は2009年にカンパニーを解散した。

アマート氏は1920年、イタリア、アマルフィのミノーリ生まれ。7才の時家族と共にニューヘブンに移住した。大恐慌のさなかに高校を卒業し肉屋になるが、オペラが好きでたまらず、地方カンパニーや夏季公演等にテナーとして出演するようになる。

サリー夫人とは、1943年、ニュージャージーのペーパーミル・プレイハウスでのルドルフ・フリムルのオペレッタ「放浪の王者」の公演で出会った。アマート氏は役柄上、毎日舞台上で彼女を殴り、毎日舞台後に謝っていたという。あまりにも謝るので彼女が彼のことを哀れに思ったのが馴れ初めで、2人は1945年に結婚。

その後アマート氏はニューヨークのアメリカン・シアター・ウイングでオペラのワークショップを行ったが、ほとんどの生徒が帰還兵だった。アマート氏は彼らに出演の場を与えるべく、アマート・オペラを設立。

アマート・オペラの最初の公演は1948年、グリニッジヴィレッジの教会(Our Lady of Pompeii Church)の地下で行われた。その後、あちこちの会場を経て、1964年にバワリー(パンクロッククラブのCBGBの近く)に本拠地を移転。

長い間、歌手のギャラはアマート氏が愛情を込めて作るミートボールだった。後年それは固定給に変わったが、それは1公演に10ドルだったという。

◇関連記事◇
「フィガロの結婚」の続編、アメリカ初演 (10/20) *アマート・オペラの後継、アモーレ・オペラによる公演。
   
15 12-2011 その他 Opera

エリオット・カーターの連作歌曲《Three Explorations》初演

Today’s Article

MUSIC REVIEW
Exploring Eliot’s Poem Cycle Anew
By ALLAN KOZINN
Published: December 13, 2011 (Printed: December 14, 2011)

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月曜(12/12)夜にアリス・タリー・ホールで行われたAxiom(ジュリアード音楽院のnew-musicアンサンブル)のコンサートにおいて、エリオット・カーターの新作が初演された。

カーターが近年特に多作だな、とあなたが感じていたとしたら、それは正しい。この日のプログラムの記載によると、カーターは100才の誕生日以降、15作品(※)書いているということだ。

このコンサートは、カーターの103才の誕生日を記念したもので(誕生日の1日遅れで開かれた)、彼が今年書いた連作歌曲《Three Explorations》が初演された。これはT・S・エリオットの「四つの四重奏曲」からの詩節をもとにしている。

先週木曜92nd Street Yのバースデー・トリビュート・コンサートでカーターの新作が5つ初演されたのと合わせて、今週ニューヨークでカーターの新作が6つ初演されたことになる。

ここ15年ほどのカーターの傾向に違わず、この曲も、ごつごつしていながらも聴きやすい和声語法で書かれている。以前は近寄りがたかったカーターのスタイルが、どのようにどこで角が取れたのか正確に言うのは難しいのだが、1つ明白なのは、この曲において、ボーカルラインはクロマティックではあるもののしなやかで均整がとれていて、T・S・エリオットの詩に沿っている、ということだ。時折、叙情性が音楽を支配し、カーターの作品だとにわかにはわからない感じになる時もあった。1曲目《The River》の最後の数小節は、まるでサミュエル・バーバーの曲のようだった。

バリトン・ソロはEvan Hughes。オケの編成は、クラリネット・フルート・トランペット・トロンボーンが各3本ずつ。指揮はJeffrey Milarskyが務めた。

カーターの曲に加え、ミルトン・バビットの《All Set》(1957)、ピエール・ブーレーズの《Sur Incises》(1998)が演奏された。

※ 先日の記事では、100才になってから19曲書いている、ということだったのですが、どちらが正解なんでしょう・・?(カウント方法が何か異なっているのか?)


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14 12-2011 Kozinn Classical new-music

コンポーザー・ポートレート:ジョン・ゾーン

MUSIC REVIEW
Arch-Rebel Turned New-Music Luminary
By STEVE SMITH
Published: December 11, 2011 (Printed: December 12, 2011)

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コロンビア大学のミラー・シアターで金曜(12/9)夜、ジョン・ゾーンのコンサートが行われた。コンポーザー・ポートレート・シリーズの一環。

超満員の客席にはnew-music界の著名人の顔も多く見られたこのコンサート。彼が一般的にイメージを持たれているような一匹狼などではなく(本人としてはそのイメージの方が良いのかもしれないが)、new-music界の1つの大きな柱を担っていることをありありと示した。

ゾーン(58)は異色な経歴の持ち主である。70年代・80年代、ナイトクラブやロフトで働きながら、自由即興やスモーキー・ジャズ、エクストリーム・メタルや、キッチュの良いところを包含した、ジャンルを超えた美学を作り出した。やがて、楽譜に書く形でのコンサート作品が彼の作品の多くを占めるようになるにつれて、メインストリームの団体が彼をエッジと集客力を兼ね備えた異端児的な存在として重宝するようになった。

今回のプログラムは、4つの初演作品を含み(うち1つはミラー・シアターの委嘱)、またこの夏タングルウッド現代音楽祭で初演された《À Rebours》(チェリストのフレッド・シェリーのために書かれた10分のコンチェルトで、リゲティへのトリビュート作品)のニューヨーク初演も行われた。

ミラー・シアターでのコンサート終了後、観客のほとんどはそのまま大学構内のセントポール・チャペルへ移動、そこでさらにゾーンの35分のオルガン・リサイタルが行われた。そこでの演奏は、パイプオルガンの演奏を「オーケストラでの即興」に喩えていた(※)ゾーンの、飽くなき創作意欲の衝動を肌で感じることができるものであった。

※ 出典:ミラー・シアターのウェブサイトの動画


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12 12-2011 Smith Classical new-music

ミュージカル「晴れた日に永遠が見える」セミ・リバイバル、ブロードウェイでオープン

Today’s Article

THEATER REVIEW | 'ON A CLEAR DAY YOU CAN SEE FOREVER'
Reincarnation All Over Again
By BEN BRANTLEY
Published: December 11, 2011 (Printed: December 12, 2011)

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1965年のミュージカル「晴れた日に永遠が見える(On a Clear Day You Can See Forever)」のセミ・リバイバル(※1)が日曜、セント・ジェームズ劇場でオープンした。

評価・・すばり酷評。「MRIの機械の中で過ごす1日と同じぐらいの楽しさ。」今回のリバイバルに当たっての改変が的外れだったとのこと。

・オリジナルではデイジーがストーリーの中心だが、今回の演出では、ハリー・コニック・Jr演じる精神科医のマーク・ブルックナー博士(5年前に妻を亡くした男やもめという設定)に焦点を当てた形になっている。

・オリジナルでは、デイジーと、その前世であるメリンダを同じ役者が演じている(その演じ分けも1つの見所である)のに対し、今回の演出では、これを2人の役者に振り分けており、デイジーに相当するキャラクターは、デヴィッドというゲイの男性という設定(デヴィッド・ターナーが演じる)、メリンダは、18世紀のイギリスの貴婦人ではなく、1940年代のビッグバンド歌手という設定(※2)に変更されている(ジェシー・ミューラーが演じる)。(※3)

・役者の魅力が生かされていない。コニック(※4)は絶えず、歯医者で大手術を終えたばかりの人みたいな顔をしており、ターナーもその持ち味であるウィットやチャームを封印されていて残念だった。(ミューラーは魅力を発揮していたものの、男優たちとのケミストリーを生み出さなかった。)

・おそらくは視覚的効果を狙って、時代設定を1965年→1974年に変更、サイケデリックなセットや衣装や突発的なダンスを取り入れているが、目がチカチカするばかりで全く効果的でない。

※1 セミ・リバイバルって何かと思ったのですが、つまるところ、かなり大幅に変えているためにリバイバルと呼んでいいのかわからない、という意味合いで使った言葉のようです。演出家のマイケル・ メイヤーが、「リバイバル」ではなくて「reincarnation(生まれ変わり)」という言葉を使うのはどうか、と提案したこともあったそうです

※2 この設定のため、1951年の映画「恋愛準決勝戦(Royal Wedding)」の曲が突然挿入されている。また1970年の映画版(バーブラ・ストライサンド主演)からも数曲使用されているそうです。

※3 2人1役的なシーン(上の写真のような)は一瞬だけで、ほとんどは完全に別々に演じられるそうです。

※4 ハリー・コニック・Jrを「コニック」と呼ぶことに妙に違和感を感じてしまった私は日本人。

   
12 12-2011 Brantley Musical